考察:2 その背景

 

・何故、山小屋なのか?

古くから、登山者の間では怪談めいた話が多い。

その大部分は「冬山」を題材にしたモノである。

毎年、冬山での遭難事故が報道されるのを見てもわかる通り、冬山登山には危険が伴う。

つまり、「冬山」というキーワードからは「危険」と「死に対する恐怖」という言葉を想像させるのだ。

その為、その恐怖感を少しでもマヒさせる為に沢山の話が出来るのではないか?

 

・そもそも、何故この話は怖いのか?

良く考えてみると、「パズルクイズ」みたいな話である。

狂った男も出てこない。何か犯罪めいた事もない。幽霊という単語も存在しない。

人も死なない。猛獣も出てこない。それなのに、何故怖いのだろうか?

 

この話の怖い処、それは「不可解な話」だからではないか?

何故、成立しないリレーが成立したのか?その「何故」が、言い表せない恐怖を

誘うのである。

夜道で誰かが追いかけてくる。その誰かが解れば、対処方法も導かれるかもしれない。

しかし、その誰かが解らないから「恐怖感」があるのと一緒である。

幽霊が怖いのは、その正体が解らないから。狂人は、その行動が解らないから。

人間は、解らないという事に恐怖を覚える。

 

考察:3 事実としての仮説

 

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