経済的な噂
〜その裏に潜む素直な欲望〜
現代社会のおいて、金銭欲のない者は殆ど存在しない。
金さえあれば大概の事は処理できる。反面、金がないと何も出来ない。
欲求は満足感を得ず、金があろうが無かろうが恒に不安感がつきまとう。
その隙間に噂・デマが入り込む。
1・株価操作
「歴史」の所にもあるが、株価操作に為に流される流言蜚語。これは「怪情報」の古典である。
事実、法的にも規制されているのが「株価、市場操作を目的とした流言蜚語」である。
毎日のように株価指数に一喜一憂する現代社会、場合によっては一国の経済を揺るがす恐れま
で持つのがコノ手の噂である、と言っても過言ではない。また、一番身近なのも、この類の話であろう。
株取引は経済社会の博打である。ある銘柄の株が上がるか下がるかは、まさに「市場」のみが知り得る
のである。すると、ホンの些細な事で株価は動きはじめる。まさに「風が吹いたら桶屋が儲かる」の理論。
2・M資金
「M資金」とは、戦後50年以上に渡って暗躍する詐欺の手口である。
「ある秘密資金があり、それを将来有望な貴社に低金利で融資したい。しかしその資金を運用する為には様々な
事前工作の必要があるので、その工作資金を支払っていただけないか?」といった感じの詐欺話。
この「秘密資金」が、GHQ経済局のマッカーシーが接収した旧日本軍の隠し資金だ、という事から「M資金」と呼ばれた。
この話にも亜流が沢山存在し、山下財宝説、徳川埋蔵金説、華僑資金説、ドイツマルク債説等々、あげたらキリがない。
単純に考えると、どう考えても眉唾モンの話だし、何度も世間を騒がす「詐欺事件」として有名なのに、未だに被害は後を
絶たない。それは何故なのか?
この話、ホントウに怖いのは「実は、ホントにM資金ってのがあるらしい・・・」という噂が蔓延っているからだ。
「○○社が急成長した陰には、M資金の経済的後押しがあったからだ。」とか、「ヤマシタ資金の一部が、プラチナインゴット
の形で市場に出回りだした。」等々・・・更に「今まで捕まった連中は詐欺だよ。でも、ホントのM資金は捕まる筈がないから
表に出てこないモンだ。」という話まで流れる。
実は、この「M資金」は、戦後に書かれた小説が元ネタであるのだが・・・その小説自体が「事実を元に書かれた」事になってた
りするからタチが悪いのである。
果たして「M資金」は存在するのか、しないのか?それを知る者は・・・